仮面ライダーを考察するブログ

ここは、仮面ライダーの考察を勝手にためていく場所。

スーパー脚本家戦記

仮面ライダーは主にプロデューサー、監督、脚本家、と呼ばれる人たちが中心となって作られています。

 

プロデューサーは企画をする人。コンセプトや方向性を決めます。

監督は映像を作る人。各話の演出や演技の指導を行います。

脚本家は物語を作る人。各話の脚本や全体の構成を決めます。

 

ゆえに、それぞれの作品の評価は、主に脚本家が受けることとなります。

今回は、歴代仮面ライダー作品を脚本家という視点で考察していきたいと思います。

 

〈目次〉

 

メインライター早見表↓

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1、小林靖子(こばやしやすこ)

仮面ライダー龍騎、電王、オーズ、アマゾンズと言った数々のヒット作を手掛けています。

これらのライダーの並びからも、シリアスな作風が評判であることが分かります。

イマジンやグリードの力を借りて変身するなど、仮面ライダーは敵と同じ力を使って戦うという設定を最大限に活かした話を作り出しています。

 

一方で、その中に明るい描写を組み込むことが得意であると思います。

感動と笑いを一つの話の中に共存させるような脚本であったため、人気作品を数多く残しています。

 

 

2、井上敏樹(いのうえとしき)

仮面ライダーアギトファイズ響鬼の後半、キバを主に手掛けています。

脚本を書きあげるのが速いため、東映からピンチヒッター的な役割を任されて参加することも多いそうです。

その速さの反面、脚本は大雑把な面もあり、好みが分かれるところだと思います。

 

また、全体として癖が強い脚本を書くことでも知られています。

例えば、ジオウのキバ回のマンホールは記憶に新しいと思います。

 

 

3、米村正二(よねむらしょうじ)

仮面ライダーカブト、ディケイドの後半を主に手掛けた他、スーパーヒーロー対戦などの映画も担当しています。

ディケイドや映画に起用されていることから、とにかく視聴者を楽しませるような脚本を書くのが得意であると考えられます。

カブトについても視聴者が驚くようなコメディタッチな演出が数多くされています。

 

一方で、これらの作品は脚本全体としては細かいところの整合性がないことも指摘されており、批判を受けている点もあります。

このことから、細かいことはあまり気にしないタイプの脚本であるという面も見られるように思います。

 

 

4、荒川稔久(あらかわなるひさ)

主にスーパー戦隊シリーズで数々のヒット作を手掛けていますが、仮面ライダーではクウガの脚本を手掛けました。

クウガでは、世界観をしっかりと作り込んでいて、登場人物それぞれのキャラクターも細かく描いています。

細かく作り込まれた作風と、キャラが立った登場人物がうまく作品を盛り上げている印象です。

そのため、キャラの振り分けが意識されるスーパー戦隊で多く起用されているのだと考えられます。

 

 

5、三条陸(さんじょうりく)

仮面ライダーW、ドライブを手掛けました。

それぞれの世界観の中で、仮面ライダー」という言葉に明確な意味を持たせるところが特徴です。

今や、「仮面ライダー」とは「バイクに乗る仮面をかぶった戦士」には収まらない存在となっていることを強く感じられます。

また、「推理もの」という側面を持つ両作品で、複雑な話を2話完結で分かりやすくまとめ上げています。

王道の作風でありながらも、「仮面ライダー」というものに人一倍向き合って書いているところが人気の理由なのではないでしょうか。

 

 

6、高橋悠也(たかはしゆうや)

仮面ライダーエグゼイド、ゼロワンを手掛けました。

注目の若手脚本家として、近年メインライターとして2度起用されています。

これは、エグゼイドの脚本を全て一人で書き上げたことと、その成功があったからでしょう。

ライダーは多人数制で、それぞれのキャラが入り乱れて立ち位置を変化させる展開が持ち味だと思います。

その立ち位置の変化に意味を持たせる脚本がしっかり描かれている印象です。

そのため、視聴者は敵側の正義にも一定の理解を示すことができ、その結果としてゲンムや滅などの人気敵キャラクターが生まれたのではないでしょうか。

 

 

7、今井詔二(いまいしょうじ)

仮面ライダーブレイドの前半を手掛けました。

ブレイドの前半の脚本に対しては、分かりにくいという意見が多く見られます。

これは、今井氏が特撮作品に初の参加だったということもあるのでしょう。

それ以降も特撮作品にはかかわっていません。

 

 

8、虚淵玄(うろぶちげん)

仮面ライダー鎧武を手掛けました。

主にアニメのシナリオライターとして活躍しており、鬱展開に定評があるそうです。

 

 

9、福田卓郎(ふくだたくろう)

仮面ライダーゴースト、そして現在放送中のセイバーを手掛けています。

これらの作品からは、明るい作風登場人物同士が仲良しで和気あいあいとしている印象を持ちます。

それゆえに、危機感が感じられにくい脚本となってしまう面があるように感じます。

また、キャラクター間のやり取りは主人公を中心として行われることが多い反面、主人公自身のキャラが薄くなっているところもあるのではないかと思います。

 

 

 

今度は、監督編、プロデューサー編も準備中です!

また見に来てくれると嬉しいです!

お読みいただきありがとうございました。