【リバイス考察】リバイスが伝えたかった家族のカタチ4選
リバイスのメインテーマは「家族」。
そこには、様々な形の「家族」が描かれました。
各キャラクターを通して伝えたかったのは何なのか、一気に大事にサクッと考察したいと思います♨
〈もくじ〉
絆としての家族
五十嵐家、特に五十嵐3兄弟の絆が、この作品で最も強く描かれていたところだと思います。
どこにでもありそうな兄弟げんかや反抗期などを経ることで、家族の絆は強くなっていきます。
仲直りするたびに兄弟や家族との絆を確かめ合い、家族みんなで食卓を囲むというシーンはその象徴的なものでした。
一輝は、「当たり前だろ。家族なんだから。」というセリフをよく言います。
家族だから助け合って当然。信じて当然というわけです。
一輝や五十嵐家とっての「家族」とは、「最も強い絆」ではないでしょうか。
また、一輝はバイスのことも家族として認識しています。
これも、戦いの中で芽生えた一層強い絆によって、バイスを「家族」として受け入れているのでしょう。
この事実からも、一輝にとっての「家族」は「絆による繋がり」だということが分かります。
居場所としての家族
デッドマンズは、居場所のない人たちの象徴として描かれました。
アギレラは孤児、フリオはいじめ、オルテカは虐待と言った経験をそれぞれ過去に持っています。
そんな彼らの心の拠り所となったのが、デッドマンズです。
アギレラに至っては、ギフ様への忠誠だけが唯一の心の支えとなっていました。
しかし、そのギフからも、復活後すぐに裏切られてしまいます。
それからは、五十嵐家の温かさに触れることで、居場所を取り戻していきます。
デッドマンズにとっての「家族」は「居場所」です。
また、ここからは少し「リバイスレガシー・ベイル」の話になりますが、
五十嵐元太すなわち白波純平と、幸実もかつては居場所を求めていました。
純平と幸実は、ともに両親を失くしています。
「リバイスレガシー・ベイル」の中では、二人がそれぞれ絶望の日々を送る中でめぐり逢い、ともに歩んでいく、という馴れ初めが描かれています。
こうして手に入れた彼らの居場所が、今の五十嵐家です。
二人に「この家族だけは何があっても絶対に手放さない」という強い意志があるのは、二人にとっての「家族」もやはり「居場所」になっているからです。
家族は、子供だけでなく、親にとっても大切な居場所なのですね。
形としての家族
ウィークエンドの構成員である牛島家は偽物の家族でした。
特に、父である太助はウィークエンドでの活動に情を持ち込まず、母の公子を見捨てる場面もありました。
しかし、最後には息子の光をかばって去っていきました。
ともに時間を過ごす中で、密かに家族の愛情は生まれていたのでした。
もともとは形としての家族だったものが、愛する家族へと変わりました。
赤石は、物語終盤にかけて大二のことを息子と呼ぶようになります。
長きに渡って孤独であった赤石は、自分の考えに賛同してくれる大二を我が子のように思うようになりました。
また、太助の家族写真を見て、少し同情するような場面もありました。
赤石も「家族」が欲しかった、「家族」に憧れていたのではないでしょうか。
壁としての家族
ジョージ狩崎にとっての家族は、「超えるべき壁」です。
彼は父に対する憎しみやコンプレックスを抱いていました。
何をするにも父の存在が離れず、最後には父を超えるためと暴走するまでに至りました。
家族は大事な存在であるからこそ自分の人生とは切っても切れないものであり、それが重荷になってしまうこともあるのかもしれません。
でも、心のどこかでは好きでいたいと思っており、ジョージが泣きわめくシーンではその感情があふれていました。
ここで少し、劇場版「バトルファミリア」での話になりますが、
大谷希望にとっても、家族は「越えるべき壁」となりました。
希望は、アヅマに家族と友人の敵討ちを果たそうと一人で立ち向かいます。
彼は家族も友人も失くし、絶望の中で仮面ライダーキマイラとして戦いました。
しかし、この絶望を乗り超える方法は敵討ちではなく、親から授かった命を大切にすることだと気づくのでした。
彼もまた、家族という存在によって、半ば暴走しそうになっていた一人でした。
普通の家族なんてない
家族の絆の強さというものが、リバイスでは最も強く描かれた部分だと思います。
一方で、ときに家族が弱点になることもあるのだと、そうなったときにどう向き合うのかという答えが、リバイスにはふんだんに詰まっていると思います。
リバイスに対する意見はいろいろと見られますが、「家族」について様々な視点から考えることができるとても良い作品でした。
ありがとう、五十嵐家。
最後までお読みいただきありがとうございました。
バイスタンプの動物のモチーフはオーメダル!?
リバイス放送初期、私は以下のようなツイートを半信半疑ながらつぶやきました。
【リバイス考察10】バイスタンプのモチーフとなる動物は、オーズのメダルとゼロワンのプログライズキーを参考にしている。
— 仮面ライダーを考察するブログ (@ridermankamen) 2021年10月10日
オーズから→カマキリ、バッタ、ライオン、ゴリラ、レックス、プテラ
ゼロワンから→バッタ、ゴリラ、ジャッカル、マンモス#リバイス#仮面ライダーリバイス
しかし、リバイス終盤の今、それは確信の域に達しています。
今回は、リバイスのバイスタンプで採用された動物と、過去の動物系をモチーフとしたライダーのアイテムを比較してみたいと思います。
〈目次〉
早速結果です。
今回の調査方法は単純。
バイスタンプのモチーフとなった動物が過去のライダーアイテムに使用されていれば、丸をつけるというもの。
バイスタンプと比較するのは、以下の3つです。
- オーズのオーメダル
- ビルドのフルボトル
- ゼロワンのプログライズキー
それでは、その結果を見ていきましょう。
オーメダルとの比較
今回集計した計40種のバイスタンプのうち、その半分がオーメダルとかぶっていました。
ここで、「半分しかかぶっていないならこじつけでは?」という懐疑的な意見もあるかと思います。
しかし、何も意図せずにクジャクモチーフのアイテムが出るとは私には思えないのです。
さらに、劇場版に登場したダイモンのトライキメラバイスタンプには、サイ・タコ・ムカデの3つの動物がモチーフにされています。
これらは3種ともオーメダルに存在していますし、そもそも3つの動物の組み合わせというところが既にオーズですよね。
これはかなり怪しいんじゃないかと思っています。
フルボトルとの比較
フルボトルとの関連性は皆無と考えてよいでしょう。
フルボトルに〇がついている動物は、オーメダルまたはプログライズキーの方でも補完できています。(コウモリ以外)
そもそもフルボトルは動物限定のアイテムではないので、ここから着想を得ているとは考えにくいですよね。
主題とはそれますが、ヘッジホッグ(ハリネズミ)モチーフのアイテムがここ最近多いのは、ビルドの功績なのかもしれませんね。
-例-
ビルド→ハリネズミフルボトル
ゼロワン→ガトリングヘッジホッグプログライズキー
セイバー→ニードルヘッジホッグワンダーライドブック
プログライズキーとの比較
マンモスやジャッカル、バッファローなどの変わり種が割とかぶっていることから、プログライズキーも参考にされている可能性は高いのではないかと思います。
被っていない動物は?
一方で、以下の10種は〇がつきませんでした。
イーグル(鷲)、ブラキオ、モグラ、ハシビロコウ、アノマロカリス、ダイオウイカ、カジキ、ホワイトレオ、ケツァルコアトルス、コモドドラゴン
怪人として登場したことがあるものはいくつかあるものの、ライダーのモチーフに使われたのは初めてのものが多いですね。
オルテカが使うダイオウイカの力に関しては、ショッカー大幹部のイカデビルがモチーフとの見解もあります。
モグラバイスタンプには仮面ライダーアマゾンがデザインされていますが、そのアマゾンに登場したモグラ獣人がモチーフなのではないかと考えることもできます。
とまあいくつか例外はあるものの、そのほとんどはオーメダルとプログライズキーから着想を得た、と考えてよいと思います。
結論
「バイスタンプの動物の多くは、オーメダルとプログライズキーがモチーフとなっている」
で、サイクロトロンって何?
映画「仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ」に登場するミライダー・仮面ライダーセンチュリーのベルトが公開されました。
その名も「サイクロトロンドライバー」。
いかにも風を起こしまくりそうな名前に見えますが、実はサイクロトロンは一切風に関係ありません。
サイクロトロンとは、素粒子物理学で用いられる巨大な実験用の加速器のことです。
え、なんて?
もう一度言うと、サイクロトロンとは加速器です。何かを加速させる機械です。
では、何を加速させるのかというと、小さな粒子(イオン)を加速します。
粒子と言っても目には見えない非常に小さなものです。
このイオンを速い速度で加速させると、イオンは大きなエネルギーを得ることができます。
これによって、様々な物理現象の実験を行うことができます。
サイクロトロンは簡単に言うと、「ミクロな(とても小さな)レベルの世界で、非常に高いエネルギーを生み出すことができる機械」です。
もう少し具体的に、
サイクロトロンドライバーの発光ギミックを見ると、光がぐるぐる回っていますね。
これは、イオンがサイクロトロンの中で回っている様子だと考えることができます。
そう、サイクロトロンは上から見ると円の形をしています。
イメージでいうと、仮面ライダーサガのベルト・サガークベルトのような感じです。
つまり、イオンが加速される道が渦を巻いているということです。
この渦巻のようになった道を、イオンはぐるぐる回りながら速度を上げていきます。
サイクロトロンという名前は、この円運動から来たcycleが元にあるようです。
では、高エネルギーになったイオンは何を引き起こすのか。
例えば、このイオンを他の粒子と衝突させて、新しい元素を作ります。
高エネルギーの状況下でしかできない元素を人工的に作り出すことができます。
新しい元素が発見された、というニュースは皆さんも見かけたことがあるでしょう。
その背景にはこのような加速器が使われています。
他には、サイクロトロン放射というものがあります。
イオンがぐるぐる加速されていく最中に、電磁波という波(エネルギー)が飛び出します。
仮面ライダーセンチュリーは、ベルト内でイオンを加速させることにより未知の元素を作って、それをまとって変身するのでしょうか。笑
ちなみに、サイクロトロンよりもっともっと速い速度で加速するシンクロトロンという機械もあります。
(最終フォームはシンクロトロンドライバーで変身するのかな、という妄想は置いときます。)
ただ、仮面ライダーと言えば何かとサイクロンとは縁がありますから、やはり語呂的にはサイクロトロンドライバーの方がしっくりきますね!
結論
風の力で変身していた仮面ライダーも、100年たつと電磁場の力で変身する。
最後までご覧いただきありがとうございました。
仮面ライダーから考えるスマホ人気
仮面ライダーに登場する携帯電話型のガジェットを一覧にしてみました。
今回は、「仮面ライダーと携帯電話」というテーマで考察してみたいと思います。
Standing by........!
〈目次〉
仮面ライダーに登場する携帯電話型のガジェット一覧
(スマホ率は、「NTTドコモ モバイル社会研究所ホームページ」を参考にしています。)
1.ケータッチは最先端?
上の表を見ると、スマホがライダーのアイテムとして登場するのは意外にも早く2009年ということになります。
ただ、ディケイドのパワーアップに使われるこのケータッチ。
名前の由来は「ケータイ+タッチ」だと思うのですが、まだスマホではなくケータイと呼んでいますね。
このことから、スマホという名称はまだそれほど普及していなかったことがわかります。
これを企画した人は「何か近未来的なケータイがあるからモチーフにしてみよう」という感じだったのでしょうか。
もしそうであれば、当時のスマホ比率はまだ一桁台であることから、かなり最先端を行っていたことになります。
もしくは、ケータッチはそもそもスマホではなかったという説も考えられます。
「タッチ」という名称から想像したのですが、当時は「i Pod touch」の方がお手頃で持っている人も多かった記憶があります。
ケータッチの「ライダーズクレストをタッチすると音声が鳴る」という仕組みからも、i Pod touchがモチーフであったと考える方が自然なのかもしれません。
2.変化の時代
ディケイドのケータッチが仮にスマホであったとしても、その後のW、フォーゼなどではまたガラケー型のアイテムが続きます。
このことから、まだ平成2期の前半は携帯電話と言えばガラケーが主流という時代だったことが分かります。
そして、次にスマホが登場するのはかなり飛んで2017年放送開始のビルド。
その2年前のゴーストではガラケー型のガジェットが登場していることから、このあたりの時期がガラケーとスマホの入れ替わり期だったと考えることができます。
2015年から2017年のスマホ比率を参照すると、この間にスマホを持つ人の割合が半分を超えたということがわかります。
ここで、子供たちの憧れの対象も、ボタンをポチポチするガラケーから画面をタップするスマホへと変わっていったのでしょう。
また、ビルドにはスマホウルフというフォームも登場します。
仮面ライダーのモチーフとしてもスマホが使われ始め、2017年にはスマホという名称もかなり一般的になっていることが分かります。
3.スマホ乱用期
そしてもう一つ、この表を作ってみてわかったことは、ここ5年間携帯電話型のアイテムが毎年出ているということです。
これには、携帯電話というもの自体の若者への普及率が上がったことも関係していると思いますが、やはりスマホは子供たちの大きな憧れの対象となるのですね。
また、そのうちの3つは「スマホがバイクに変形する」という仕掛けがあります。(私はやっぱりバイクはバイクで出してほしいと思いますが。。。)
バイクというと仮面ライダーの代名詞的な要素ですが、それがスマホにもなるというのが定番化していることに、スマホが生活必需品として広く認められていることを感じます。
一方で、これらのスマホ型アイテムは銃やバイクに変形するものばかりで、メインの変身アイテムにはなっていません。
今後の時代の進歩で、もっと安価にタッチパネルがつけられる日が来るのが待ち遠しいです。
4.元祖はやっぱり強い
そして、ビルド以降はすべてスマホなのかというとジオウでガラケーモチーフが登場しています。
ただ、ジオウのファイズフォンXは、もはやガラケーモチーフというよりはファイズフォンモチーフと言った方が正しいと思います。
つまり、ファイズフォンをモチーフにしたかったからガラケーになってしまったという逆輸入みたいな現象が起きたわけです。
これは今考えればシンプルに見えてしまいますが、当時としては革命的なことでした。
このファイズフォンには2003年の全子供が憧れたと思います。
そして、その人気は今も衰えず、ファイズフォンモチーフのアイテムはジオウとリバイスで2度も制作されています。
ファイズフォンはまさに、ライダー携帯電話界では金字塔的な存在なのですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Complete!
仮面ライダードライブ全話をライダー・ロイミュードの視点からおさらい
仮面ライダードライブのYoutubeでの配信が終了しました。
今回はドライブのここまでのストーリーを、ライダー・ロイミュードの両方の側面から振り返っていこうと思います。(2021/11/5更新)
〈目次〉
- 1.ドライブ登場編(第1話~第11話)
- 2.マッハ登場編(第12話~第24話)
- 3.チェイサー登場編(第25話~第28話)
- 4.12年前の事件編(第29話~第36話)
- 5.蛮野編(第37話~第43話)
- 6.別れ編(第44話~第47話)
1.ドライブ登場編(第1話~第11話)
特状課の巡査・泊進ノ介は何も知らないままに仮面ライダードライブとなり、数々のタイプを乗りこなす。
それは、進ノ介の熱い心にベルトであるクリムが共鳴したからであった。
この間、ロイミュード退治の邪魔をしてくるチェイスとは何度も戦うことになる。
序盤はハートとブレン、そしてチェイスの三人が幹部として活動する。
ロイミュードは人間の欲望を学ぶことで進化する。
その手口は次第にエスカレートし、人間に協力することでその欲望を取り込み進化するロイミュードも出現した。
また、ロイミュード役にルー大柴や安田大サーカスを起用するなどで話題を作った。
2.マッハ登場編(第12話~第24話)
霧子の弟・詩島剛はアメリカで父の真実を知り、ロイミュードを撲滅するために日本に帰国した。
ハーレー博士が作ったというマッハのシステムはドライブをも上回る戦闘力を持つ。
剛は、霧子に真実を知られる前に一刻も早くロイミュードを撲滅したいという一心で戦っている。
その一方で、タイプデッドヒート、タイプフォーミュラと進化する進ノ介を見て、焦りを感じていた。
この焦りを振り切り、自信を取り戻すことでデッドヒートマッハを乗りこなした。
剛はりんなにマッハドライバーを強化するように頼んでいたが、それも不要になる。
この時に作ったもう一つのマッハドライバーはのちにチェイスが使うこととなる。
ボルトが集めた電力によってメディックが復活した。
ここからはブレンとメディックの熾烈なハート様争いが始まる。
チェイス自身は自分が何者なのかということを疑問に思い始める。
しかし、メディックがチェイスの中にある「人間」と「ロイミュード」という単語を逆にしたことによって、チェイスは人間を襲い続ける。
特状課の身の回りで事件が起こり、それぞれにスポットが当てられたストーリーも展開された。
のちの展開を考えると、ブレンがわざと特状課関係者をロイミュードの共犯者にしていた可能性も考えられる。
3.チェイサー登場編(第25話~第28話)
ドライブの名シーンの一つ、市民の前で変身する進ノ介。
かつて自分のせいで怪我を負ってしまった早瀬からはねぎらいの言葉をもらい、進ノ介は新たな気持ちで仮面ライダーとしての戦いを続ける。
そして、正気を取り戻したチェイスは仮面ライダーチェイサーに変身する。
ここから3人体制で市民を守る!とは行かず、、、
チェイスのことを認めきれない剛は共闘することを拒絶するだけでなく、チェイサーに攻撃を仕掛ける。
チェイスが味方になったかと思えば、次はマッハが敵になるという歯がゆい展開。
ブレンが持っていた蛮野のタブレットを手に入れるため、剛はロイミュードの味方になったふりをする。
これは001の能力である記憶改ざんの効果かと思われたが、剛も特異体質だったことが後にわかる。
警察に身を隠していた001も、超進化のために行動を始める。
それに伴い、001に弱みを握られていた仁良は特状課への嫌がらせを始める。
4.12年前の事件編(第29話~第36話)
12年前、進ノ介の父・泊英介は同僚の仁良とともに強盗事件に巻き込まれた。
強盗の男・根岸が少女・ゆかりに銃を向けると、英介は彼女をかばった。
しかし、そこで銃を発砲したのは、英介のことを妬ましく思っていた仁良だった。
001はその醜さを気に入って仁良に協力をする。
記憶改ざん能力で、その場にいた人に根岸が銃を撃ったと思い込ませた。
仁良は001(真影国家防衛局長官)に忠誠を誓い、証拠品の銃は001が回収した。
進ノ介は根岸の事件やゆかりの証言から、徐々に真犯人を明らかにしていく。
一度はフリーズとの戦いで殉職するも、特状課の努力により、進ノ介はトライドロンと一体となって復活する。
タイプトライドロンの誕生である。
001は12年前の事件の真犯人は自分であると装うことで、進ノ介をわざと怒らせてドライブと戦う。
これは、自分が超進化するために、ドライブに一度負けることで屈辱を味わうという作戦であった。
フリーズが消滅した後は、仁良の嫉妬という感情にブレンが反応し、超進化を遂げる。
仁良とブレンは、特状課でろう城事件を起こすが失敗に終わり、ブレンは倒されてコアのみの姿となる。
仁良は無事逮捕され、12年前の事件にようやく決着がつく。
5.蛮野編(第37話~第43話)
ロイミュード幹部たちが次々に超進化する一方で、剛はタブレットの中の自分の父と話していた。
彼は、「ロイミュードを生み出したことを反省している、自分にも協力させてくれ」と言う。
かつて蛮野とともに研究者だったクリム(ベルトさん)は猛反対するが、剛は父を信じたかった。
しかし、蛮野はそれを利用して復活し、人間とロイミュード両方の敵となった。
ロイミュードたちとは、蛮野という共通の敵ができたことにより、共闘する展開となる。
ロイミュードたちはもともと、第2のグローバルフリーズを起こすために4体の超進化体を探していた。
ブレンは仁良の「嫉妬」に共鳴し、ハートは進ノ介と戦える「喜び」に共鳴し、メディックはコピー元の「慈愛」の気持ちを思い出し、それぞれ超進化する。
海外に潜伏していた2体のロイミュードも超進化体の候補とされていたが、008はドライブに倒され、006は蛮野がゴルドドライブに変身するためのボディに利用された。
ハートは蛮野に虐待のような仕打ちを受けた過去があり、蛮野のことを個人的に強く憎んでいた。
その一方で、蛮野に直接挑んでも勝ち目はないと考えていた。
そのため、ハートは蛮野に従うふりをし、ブレンには身を隠すように命令した。
蛮野は、004に命令してドライブドライバーを盗ませる。
これを模倣してバンノドライバーを完成させ、ゴルドドライブへと変身する。
彼の目的は、人間を数値化して管理すること。
そのためには、ライダーたちの邪魔が入らないようにする必要があった。
彼はまず、メディックを自分に従うようにプログラムし、ブレンを捕獲させた。
そして、「約束の地」の嘘の場所を特状課に流し込み、ライダーたちをおびき出した。
あとは、ライダーたちとロイミュードたちをまとめてその場所で爆発させるというものだった。
6.別れ編(第44話~第47話)
ここからは、怒涛の別れラッシュ。
ブレンは、メディックをかばって散っていく。
蛮野の作戦は、超進化体のエネルギーをメディックに逆流させ、メディックの体ごと大爆発を起こすというものだった。
そのプログラムを知ったブレンは、メディックを救うべく、蛮野に協力するふりをした。
そして、メディックが爆発する寸前に、そのプログラム自分の方へ移した。
チェイスは、剛をかばって散っていく。
チェイスは霧子を愛していたため、霧子の大切なものを命がけで守ると誓っていた。
剛はデッドヒートの衝撃で体に大きな傷を負っていたが、自分の父である蛮野を許すことができず、その傷を抱えながら蛮野との戦いを引き受けた。
それを知っていたチェイスは、剛についていく。
蛮野に倒されそうになるマッハを、チェイサーは全力で守る。
チェイスのドライバーが破壊されてしまうも、魔進チェイサーとなり、最後の力を振り絞って散っていった。
メディックは、進ノ介とハートをかばって散っていく。
彼女は、女神として相手を蘇生させる能力を失いかけていた。
また、蛮野に細工されたことにより、重加速に耐えられない体になっていた。
進ノ介とハートは、蛮野が作り出した機械生命体・シグマに立ち向かうが、あまりの強さに進ノ介が戦う力を失った。
そこに、メディックが駆け付け、最後の力を振り絞って進ノ介に力を与えた。
ハートは、人間を守って散っていく。
最後の戦いで大きなダメージを受けていたハートは、自分が最後に進ノ介に倒されたいと思っていた。
それを勘づかれないように進ノ介に殴りかかるが、体に限界が来てしまう。
最後に進ノ介と「友達」になり、ロイミュードの存在を覚えていてほしいと願った。
これをもってすべてのロイミュードの撲滅が完了した。
セイバーは飛羽真が描いた物語だった!?
セイバーが最終回を迎えましたが、何が何だか混乱している人も多いと思います。
今回は、最終回の話からセイバー全体を考察していきたいと思います。
(以下は私の推測が含まれます。)
〈目次録〉
最終回の謎
ストリウスを倒した後、一度世界は終わりました。
飛羽真を含むすべての世界が消え去りました。
しかしその1年後、世界は元に戻り、一度消えたはずの飛羽真やユーリ、ワンダーワールドの住人たちも帰ってきました。
この間に何があったのか。
これが最も大事な部分であるのに、少し分かりにくかったですよね。
この間にあったシーンは、真っ暗の空間で倒れていた飛羽真が、人々が本の思い出を語る姿を見て勇気づけられるというものだけ。
ここから何が読み取れるのか。
もう一つ、小ネタのようにも思えますが、その1年後の世界にヒューマギアがいたこと。
これも意外と大事な意味を持っているのではないかと私は考えます。
セイバーは飛羽真が描いた話!?
「仮面ライダーセイバー」という話自体が飛羽真が描いた物語だと考えるとどうでしょうか。
これは、戦兎が最終回で第一話からのアバンタイトルのナレーションを撮ったという構図に少し似ています。
しかし、あくまで飛羽真は「仮面ライダーセイバー」の主人公です。
登場人物が作者であるというのは少し矛盾しています。
では、飛羽真ではない別の作者がいたということになります。
仮面ライダーセイバーの2層構造
私は、「仮面ライダーセイバー」の中にさらに「Wonder Story」という物語があったと考えています。
(オープニングで開く本のことです。)
そして、飛羽真や剣士、メギドたちはその「Wonder Story」の登場人物であると考えると最終回の説明がつくのです。
まず以下の画像をご覧ください。
これが私が考えるセイバーの2層構造です。
まず、「Wonder Story」という物語があります。
そして、登場人物にとって神のような存在、作者が外側にいます。
ここで、この作者というのは「仮面ライダーセイバー」の作者ではなく、「Wonder Story」の作者です。
この作者は姿を現してはいないですが、彼が描いた話が「Wonder Story」の中で起こります。
この作者は、この「Wonder Story」を終わらせようとしていました。
それはあまりに悲しいバッドエンドでした。
しかし、ここで小説家という役割をまっとうしていた飛羽真が奇跡を起こします。
「Wonder Story」の外に出て、自分の手で「Wonder Story」を書き換えるのです。
でも、それは物語全てを書き換えることではありません。
自分と仲間が戦い抜いた物語はそのままに、物語の最後の1ページだけを変えたのです。
最終回の一番最後のシーンで、最後に追加された平和なページがそれを暗喩していました。
「物語の結末は俺が変える!」
1年間言い続けたこのセリフの真の意味です。
飛羽真が描いたハッピーエンド
飛羽真はハッピーエンドを描きました。
飛羽真が「Wonder Story」の中で出会ったすべての人が生きている世界です。
そして、それを1年間かけて描いていたものを、私たちが「仮面ライダーセイバー」として見ていたと考えることができます。
つまり、「仮面ライダーセイバー」とは、飛羽真が「Wonder Story」をハッピーエンドに書き換えたものだと考えることができます。
そのため、「Wonder Story」が本来終わるはずの時間から1年たったそのときに、すべての登場人物が再開することができたのでしょう。
ヒューマギアがいた意味
本来の「Wonder Story」にヒューマギアは存在しないはずです。
これは明らかに、飛羽真が書き換えた後だからこそ存在したのだと思います。
飛羽真は映画でゼロワンと共演しているため、ヒューマギアの存在は知っているということになります。
そのため、「Wonder Story」を書き換えるときにヒューマギアを付け足したのだと考えられます。
ヒューマギアが存在するということからも、飛羽真が物語に手を加えたということが予想できます。
ストリウスは何がしたかったのか
彼は物語が終わると知っていながら世界を破滅させようとしていました。
これは、作者によって与えられた黒幕という役をまっとうしていたにすぎません。
私の考え方で言えば、飛羽真の本当の敵は「Wonder Story」の作者だったと考えることもできます。
作者に悪気はなかったと思いますが、、、。
そうなると、所詮は物語の登場人物がワーワー言っていただけの作品にも思えてきます。
しかし一方で、この世のほとんどの物語はそういうものなのだということも思います。
セイバーは意外と奥が深い話だったのかもしれません。
ちなみに、ここまでの考察が正しいかはわかりませんが、映画「スーパーヒーロー戦記」のテーマとも一致しているところが大きいですね。
セイバー単体の夏映画はありませんでしたが、「スーパーヒーロー戦記」を実質セイバーの映画だと言ってもよいのかもしれませんね。
最後までお読みくださりありがとうございました。
あくまで私個人の推測ですので、ご指摘などあればぜひお願いします!
セイバー登場人物の名前の由来↓
【ほぼ白倉】仮面ライダーのプロデューサーを分かりやすくまとめてみた。
仮面ライダーは主にプロデューサー、監督、脚本家、と呼ばれる人たちが中心となって作られています。
プロデューサーは企画をする人。コンセプトや方向性を決めます。
監督は映像を作る人。各話の演出や演技の指導を行います。
脚本家は物語を作る人。各話の脚本や全体の構成を決めます。
ゼンカイは脚本家の分析をしたので、今回はプロデューサーに焦点を当てたいと思います!(脚本家分析はこちら)
〈目次〉
- 1.白倉伸一郎(しらくらしんいちろう)
- 2.武部直美(たけべなおみ)
- 3.高寺成紀(たかでらしげのり)
- 4.塚田英明(つかだひであき)
- 5.大森敬仁(おおもりたかひと)
- 6.高橋一浩(たかはしかずひろ)
- 7.望月卓(もちづきたく)
チーフプロデューサー早見表↓
1.白倉伸一郎(しらくらしんいちろう)
最も多くの平成仮面ライダーを手掛けており、まさにミスター平成ライダー。
仮面ライダーアギト、龍騎、ファイズ、響鬼の後半、カブト、電王、ディケイド、ジオウのチーフプロデューサーを歴任しました。
東映の取締役であり、現在はゼンカイジャーのチーフプロデューサーを担当しています。
電王をはじめとしたヒット作を生み出しただけでなく、ディケイドやジオウのような節目の作品には必ず参加します。
それは、平成ライダーを知り尽くしているからこそできた仕事です。
2.武部直美(たけべなおみ)
キバ、オーズ、鎧武のチーフプロデューサーを担当しました。
他にも多くのライダー作品に参加していますが、そのときは先輩である白倉氏の補助として参加することが多いそうです。
鎧武をはじめとしてシリアス展開が幾分多いのは、どこか白倉氏の影響を受けているのかもしれません。
3.高寺成紀(たかでらしげのり)
徹底的に作りこまれた設定と挑戦的な企画が特徴です。
クウガや響鬼のようにそれまでには無かったようなライダー像で、仮面ライダーの歴史に大きな影響を与えています。
一方、挑戦的なスタイルがゆえに、響鬼の途中では降板という形になってしまいました。
しかし、彼の作る徹底した設定は作品の世界観を大きく広げ、多くのファンから評判を得ています。
4.塚田英明(つかだひであき)
W、フォーゼのチーフプロデューサーを担当しました。
街や学園の世界観をしっかりと作りこんでいるため、1年間そのライダーが何を目的として戦っているのかが非常にわかりやすくなっています。
ただ物語が単調というわけではなく、街や学校のイベントなどそれぞれの舞台を生かしたストーリーが展開されます。
このような傾向は戦隊シリーズとも親和性が高く、デカレンジャーやキラメイジャーなどの人気作を生み出しています。
5.大森敬仁(おおもりたかひと)
ドライブ、エグゼイド、ビルド、ゼロワンのチーフプロデューサーを担当しました。
理系のモチーフをテーマとしたライダーが多く、専門性の高い分野もライダーの設定にうまく活かした作品を作る傾向にあります。
また、チェイスやゲンム、ナイトローグ、滅などそれぞれの作品で序盤からライバルを登場させ、その存在は各作品において重要な役回りをしています。
近年の人気作品を多く担当しており、今後の活躍にも期待がかかる人物の一人ではないかと思います。
6.高橋一浩(たかはしかずひろ)
ゴースト、セイバーのチーフプロデューサーを担当しました。
本や偉人など文系寄りのモチーフをテーマとした作品を手掛け、ファンタジー寄りの話が多くなる傾向にあります。
そういった意味では、大森氏とは真逆の性質を持っていると言えるのかもしれません。
7.望月卓(もちづきたく)
リバイスのチーフプロデューサーを担当します。
仮面ライダーにはWや鎧武、ドライブなどで補助として携わっており、戦隊シリーズのキュウレンジャーでチーフプロデューサーを担当しました。
キュウレンジャーでは、スティンガーとスコルピオの話が印象的で、戦隊シリーズとしては珍しくVシネマも作られました。
この辺りで仮面ライダーに通じるものも感じられます。
東映からも大きな期待がかかっていることがうかがえます。
お読みいただきありがとうございました。