スマートブレインの企業研究
こんにちは。
セイバーが始まったばかりですが、ファイズの記事を書きます。
以下はファイズのネタバレを含むので、まだ見ていない人はお気をつけください。
スマートブレインとは
食品から電化製品、医療技術など様々な分野で事業展開している超巨大企業。
しかし、裏ではこっそりオルフェノクを管理しています。
オルフェノクが生まれると、スマートブレインからスマートレディが現れ、バックアップを行うのです。
そして、オルフェノクに人間を襲わせたり、ファイズを狙ったりするように命じます。
これはなぜか。
スマートブレインのトップである村上はオルフェノクです。
彼はオルフェノクの仲間を集め、オルフェノクの王を探していたのです。
また、ファイズやカイザのベルトもスマートブレインが作ったものであり、これを取り返す必要もありました。
つまりスマートブレインは表では大企業でありながら、裏ではオルフェノクを支配していたのです。
スマートブレインがなければ...
スマートブレインという会社がオルフェノクに指示を出していた。
これによって人間に与える被害は大きくなったでしょう。
しかし、スマートブレインがなかったらもっと被害が大きくなっていたかもしれません。
これは「ファイズギアがないから」とかの問題ではなく、「オルフェノクを組織的に管理できないから」ということです。
そもそもオルフェノクは死んだ人がまれに覚醒することで生まれるもの。
これは自然発生的なものです。
生まれたオルフェノクは好き勝手に人間を襲います。
この誰も止めることができない怪物を、スマートブレインは手名付けていたのです。
実際ほとんどのオルフェノクは、組織に逆らえば倒されると、スマートブレインの言いなりでした。(スマートブレインに従わないオルフェノクもいます。)
もし自分がオルフェノクになったら...
まず力の強さに驚きますよね。
これを悪用しようと考える人もいるかもしれません。
オルフェノクになってしまったらもう人間には戻れない。どうでもいいや。
と、生きがいもなくしてしまうでしょう。
でもそんなときにスマートレディが訪ねてきて、「人間を襲え。ファイズを襲え。」と言ってきたら
何か生きがいのようなものができた気がして、それにすがるような思いで従う。
そして、ある程度の秩序は守りつつも、人間やファイズを襲っていくのです。
このように、結果としてスマートブレインはオルフェノクに対して、ある程度の秩序を守らせていたのではないでしょうか。
555が伝えたかったこと
結局、555の物語で倒すべき悪は誰だったのか。
オルフェノクは自然に発生するのですから、スマートブレインがなくなっても平和になるわけではありません。
つまり、555は完璧な平和が訪れることはないというような終わり方をしているように感じます。
ここが非常に現実的ですよね。
オルフェノクに覚醒するということは非現実的であっても、それが表している「誰でも強大な力を持つことはある」ということがとても現実的です。
そうなったときに、その強大な力に溺れるのか、まっとうに生きるのか、それは自分次第だということ、それが555が一番伝えたかったことではないでしょうか。
オルフェノクである乾巧はその力に溺れることなく、仮面ライダーとして人々を守り抜く。
この姿がみんなに見てほしい姿なのだと。
洗濯物に込めた意味
オルフェノクという存在自体は悪ではなく、それを悪用する人の心が悪なのでした。
巧は最終話でこう言います。
「世界中の洗濯物が真っ白になるみたいに、みんなが幸せになりますように。」
洗濯物とは一度汚れた服を洗うということです。
ここには、オルフェノクになってしまっても、それを悪用しないきれいな心になってほしいという思いが詰まっていると思います。
これは制作側が意図したことではないかもしれませんが、
無意識のうちに、洗濯物を人の心に結び付けていたのだと私は考えます。
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